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知り合いのカメラマンの家に行った時に、
『Dear.こげんた ―この子猫を知っていますか?』という本をもらった。
本の表紙は、その家にいるときから、なんとなく目に付いていた。
(本の表紙は、こんなの↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4892954594/dearkogenta-22 )
それでも、少し遠くにあったから、それが、猫なのか、狐なのか、
分からなかった。
でも、雰囲気からして、悲しい話なのだろう。と感じていた。
その家を出るとき、「猫好きでしょ?」と笑顔でその本をくれた。
「私、悲しいのはだめなんですけど…」といいながらも、
その笑顔に断りきれず、持ち帰ってしまった。

そのカメラマンは、ブライダルや幼稚園の撮影をしている人で、
婚礼の撮影に行ったとき、担当した披露宴の新郎が、
図書館で働いている人で、この本を作るのに携わったとか、
それとも、この事件に関わったとか、そんな感じの人だったらしく、
サブルームに、ご自由にお持ちください。と、その本が置かれていたという。
「頂いていいですか?」と、聞くと、快く一冊くれたそうで、
私にも、その本が回ってきた。

本をもらい、どうしようかと考えながら、家路についた。
家まではそこから1時間電車に揺られるという、長い道のりで、
暇だったので、本を開いた。

本の内容は----------------------------------------------------
「2ちゃんねる」というインターネットの大きな掲示板に、
拾ってきた野良猫を虐殺する様子をデジカメで撮影、
その写真をリアルタイムでアップする、という事件が
2002年の5月にあった。
その掲示板を見た人、その事件を知った人が警察に通報したが、
書類送検で終わってしまった。
この虐殺された猫が天国へいけるように、
虹の橋をみんなでかけてあげよう。と、ホームページを立ち上げ、
そこで犯人逮捕への署名活動を呼びかけ、多くの人が署名活動をし、
犯人逮捕にまでいたった話を、
そのホームページを立ち上げた管理人が書籍にまとめたものである。
こげんたバナー
上図のバナーがそのホームページだけれど、うまくリンクが貼れないので、下記より飛んでみてください。↓
http://www.tolahouse.com/sos/a/

「こげんた」とは、この虐殺された猫の戒名で、そのため、
この事件は「こげんた事件」と呼ばれている。
Wikiのこげんた事件のページ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B2%A1%E7%8C%AB%E8%99%90%E5%BE%85%E4%BA%8B%E4%BB%B6
--------------------------------------------------------------

私の将来の夢は、「猫屋敷に住む」こと。
それぐらい猫が好きで、その気持ちは誰にも負けないと思っていた。
でも、こんな事件は、今の今まで知らなかった。
そんなかわいそうな猫がいたこと、その事件に怒りを感じ、
恐怖を感じ、「このこのために」と動いた人がいて、
新聞やテレビでも報道されたというのに、
私はきっと、「辛いことは見たくない。見たくないものは見ない」と、
見過ごしてしまっていたのだろう。
そんな自分が悔しくて、情けない。
そして、むごい仕打ちを受けて死んでいった猫がいた、
その悲痛さを思って、電車の中で涙があふれてとまらなかった。
理穂子を抱きしめたくなって、家に帰った。

私は、もともと文章を読むのが苦手で、しかも泣きながらだから、
3日くらいかけてその本を読んだのだけれど、
初めて読んだときから決めた。
このドキュメンタリーを作ろう。と。
私は、今の会社で映像編集をするまだまだ修行の身で、
ドキュメンタリーなんて、大学の卒業制作で
なんちゃってで作って以来、もう5年。。。
最近はテレビもあまり見なくなって、作れるかはわからない。
動物愛護法、今の日本の現状、何も知らない。
事件についても、本と、インターネットをさまよって読む程度、
こげんたが、どんな仕打ちを受け、殺されたのか、文章で読むことはあっても、
画像は、ことごとく削除されていて、見ることはできない。
だから、何もかもから遠いところにいる人間で、
いまでも、そんなことできるのかなと思っている。
でも、本の帯に書いてあった、
「泣いているだけじゃ変わらない。
 黙っていても変わらない。」
という言葉、いままで、見ぬふりをして生きた自分が、
いま、「こんな不幸な事件はもう見たくない」と泣いている。
見たくないものを見ないようにするのではなく、
見たくないものが生まれない世の中にしなければいけないのだと思った。
映像を流す場所、どれくらいの時間をかけて、どんなものにするか、まったく分かっていない。
でも、とりあえず動こう。
泣きながらホームページを立ち上げ、署名活動を行い、
犯人逮捕へと導き、その後も動物愛護を訴えて活動しているMimiさんのように、
私も、いま、変わろうと思う。

うちの理穂子は、丸々していてでぶちん。
ひざに乗せていても、重くて仕方ない。
でも、絶命しているであろうこげんたは、
血で毛が濡れて、見えているその下の身体は、
とても細かった。
顔も、まだまだ子どもで、でも、その目は、何も見ていなかった。

今、住んでいる中板橋は、とっても平和で、猫がその辺で寝ている。
みな、一様に太っていて、いい環境なのだなと思う。
でも、私の地元では、猫が減っているという。
こうしている間にも死に行く動物はいるだろう。
私ができること、まずは知ること。そして、動くこと。
勢いがある、今のうちにやっておこう。
そう、思った。

この本に出合えてよかった。

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HN:
歩く花
年齢:
41
性別:
女性
誕生日:
1983/02/21
職業:
ふーてん
趣味:
映画鑑賞・猫鑑賞(干渉)
自己紹介:
猫好き。
猫のために働く20代。
ついこのあいだ会社を辞めたので、フーテン。
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